2012年10月4日木曜日

初めての決算

しばらく、ブログの更新をしておりませんでした。
事業をしていく上では継続性は命題なのに、反省しております。

弊社は昨年8月1日に創業しました。このため、今年の7月末日で第1会計年度が終了し、決算となります。法人の確定申告と納税は決算後2か月以内に済ませなければならず、初めて決算書と納税申告を経験しました。ちょっとした行き違いがあり、会計年度内に経理ソフトを変更しなければならなくなり、やや面倒なことになりました。

どうして、わざわざそんな面倒なことを経営者自らが担当するのか疑問に持たれた方も多いと思いますのでその訳をご説明します。

わたくし、中小企業診断士でございます。一部では経営コンサルタントとしての唯一の公的資格(国家資格)とも言われますが、特に*業務独占資格ではなく、だれでも、経営コンサルタントを名乗ることができます。つまり、この資格がなければできない独占的な仕事はなく、各人が自分の専門分野と経営コンサルタントとしてのベースを組み合わせて仕事を作っていく世界だとも言えます。

そんな中で、わたくしは、自らの経験不足をものともせず畏れ多くも、オーナー企業の経営者の家庭医の様な存在になりたいと考えております。そこで、創業一年めは、会社が小さい今のうちに、社長としての一通りの経験をしておこうと思ったのです。だって自分で経験していないことを、あーだ、こーだと口にしても説得力ないし。そういう自信の無さというものは、自ずと相手にも伝わると思ったのです。
わたくしの限られた能力では自分で社長をやってみないと、経営者の気持ちなんて分からないよね、と思いまして。やっぱり、クライアントさんにしても、他人事ではなくて、自分事として相談に乗ってくれる人でないと胸襟を開いてくれないでしょ。

てなわけで、経営者の通信簿ともいえる、決算報告書と納税申告書を自らの手で作成しました。

決算書類も、納税関係の書類も、パソコンのソフトや、電子申告のインフラが提供されていますので弊社の様な、事業形態ではそんなに難しいことではないのです。だって物を作っている訳ではないから、製造原価を管理する必要はないし、小売りをしているわけではないので、膨大な販売先があるわけではありませんから。

で、パソコンに向かいパチパチと作業を進めていると、申告期限の半月前位から、いろいろな営業が入りました。どうやら、世の中には”駆け込み決算”をせざるを得ない会社も多くあるようで、何件かの税理士事務所から、弊社の事を心配してお電話やらDMやらが届きました。
このことからわかるのは、創業1年目の決算は準備不足で、駆け込みであわてて対応しなければならない企業が一定数ありそうなこと、そのことがビジネスチャンスになっているということだと思います。

業績の具体的な数字はここには載せませんが、ん~、創業年度の企業としては、まぁいいんじゃないでしょうか。数字としての絶対値もそうですが、当初の見通しとさほどの乖離なく着地できたという点で。

2期目は、社長の気持ちを理解するための経験を積むなどとのんびりしたことは言っていられません。さぁー、決算処理をしながら構想していた、あんな事やこんな事にいよいよ着手します。

*業務独占資格:
特定の業務に際して、特定の資格の免許、免状等を有する者だけが業務を行うことができ、資格がなければその業務を行うことが禁止されている資格のこと。

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