「これは私の仕事ではありません」とにこやかに言われた時、最初は何かの聞き違いかと思いました。
でも後で冷静に考えると、彼らのロジックには合理的な理由がありました。彼らの世界では明確に個人単位で仕事の範囲が定義され、業績も「定義された仕事」の成果で測られます。また、もし仮に「定義された仕事」以外に手を出してしまったら、意図せずとも、同僚の領分を侵略してしまう恐れもあり、気軽に応じるにはリスクがありそうです。「これは私の仕事ではありません」、It's not my business. という彼らには、何の他意も悪意もなく、淡々と事情を説明してくれていただけだったのです。
私が新卒で入った会社は日本企業でしたが、そこでは当時、上で言うような明確に「定義された仕事」などなく、秋の空の様に時々刻々変わる会社の方針に翻弄される上司からの時々刻々と変わる指示に柔軟に対応する、「言われたことは何でもこなす」人が「できる奴」と評価されていたと記憶しています。
このような経験と、「これは私の仕事ではありません」の一言で、今までとは別の価値観を学ぶことができました。
ところで、「これは私の仕事ではありません」の人々と、「指示されたことは何でもこなす」の人々が1つのチームで仕事をするとどんなことになるでしょうか…
続きは次回
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